5大会連続銀メダルの日本が、6大会連続の決勝進出を決めた。
ドイツを3-0で下し、55年ぶりの金メダルに王手。シングルスで3戦先勝方式の中、第1試合を張本美和(17=木下グループ)が3-1で奪うと、第2試合は早田ひな(25=日本生命)が0-2から逆転勝利。エースが勢いづけ、第3試合も橋本帆乃香(27=デンソー)が3-0で制した。決勝トーナメントでは1試合も落とさず4連勝。半世紀ぶりの悲願に挑む。
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早田は勝利を決めると、ベンチで見守るチームメートへ振り向きながら右手を突き上げた。第2試合で登場し、世界ランクで2つ格上となる9位のウィンターと対戦。ゲームカウント0-2と後がなくなった状況から、3ゲーム連取で逆転した。左太ももの内側に黄色のテーピングを貼る中、百戦錬磨のエースが底力を見せ、決勝進出に大きく貢献した。
劣勢でも冷静だった。相手にフォアハンドを出させないようにボールをコントロール。チャンスがあれば、果敢に左腕を振り抜いた。この試合を落とせば暗雲が垂れ込める中、着実に加点。第4Gでは9-9から2連続得点と勝負強さを発揮した。大逆転で相手のエースを沈めてみせた。
早田には尽きない向上心がある。これまで相手の苦手な返球を軸に攻め、24年パリ五輪ではシングルスで銅メダルを獲得したが、昨年12月からモデルチェンジ。「スーパー攻撃型のイメージ」と積極性を意識した。
入浴後にドライヤーで髪を乾かす間も、同じ左利きの男子選手の戦術を動画で研究。日常のささいな場面も卓球に時間をささげ、攻撃の幅を広げてきた。それがこの日の土壇場で発揮。攻めの姿勢を失わず、両ハンドを駆使しながら得点を重ねた。
決勝は中国-ルーマニアの勝者と対戦。準決勝突破は通過点に過ぎない。今大会が始まる前から「今回は優勝だけを目指して頑張りたい」と55年ぶりの金メダルだけを見据えてきた。日本の大黒柱が、半世紀ぶりの悲願へ突き進む。


