ラグビー日本代表(世界ランク10位)のSH茂野海人(31=トヨタヴェルブリッツ)が、緊急事態でも冷静にチームをけん引する。

2日のテストマッチ「リポビタンDチャレンジカップ2022」フランス戦(同2位)に向けて、1日は会場の愛知・豊田スタジアムで前日調整。猛暑のピッチで練習を終えると「1試合1試合に集中し、テストマッチなので勝つことを意識してやりたい」と冷静な表情で意気込んだ。

当初先発でハーフ団を組む予定だったSO山沢拓也(27=埼玉パナソニックワイルドナイツ)がこの日朝、新型コロナウイルスの抗原検査で陽性となり、急きょ欠場することになった。

控えだった李承信(り・すんしん、21=コベルコ神戸スティーラーズ)がSOの先発に回ることとなるが「そういうこともある。自分たちがコントロールできるところではない。(李は)すごく若い選手ですが、コミュニケーションをしっかりと取れる。元々ポテンシャルが高い。一緒にやるのが、すごく楽しみです」と気持ちを整理した。

当初から日本代表宮崎合宿に参加していたSHは流大がコンディション不良、斎藤直人(ともに東京サントリーサンゴリアス)が新型コロナウイルス陽性で離脱中。茂野は大分・別府市で合宿を行っていた日本代表候補として活動し、6月26日に追加招集された。19年W杯日本代表にも選出され、代表14キャップを持つ男は「自分たちがコントロールできる部分と、できない部分がある。できないところにフラストレーションをためてもいいことない。コントロールできることに集中する。いい選手がそろっている。誰が入ろうが、日本代表に変わりない」と決意を示した。【松本航】