バレーボール女子日本代表の古賀紗理那主将(28)が9日、パリ五輪を最後に現役を引退すると発表した。自身のインスタグラムを更新。手書きのメッセージを寄せ、今夏で22年間の競技生活に幕を閉じることを表明した。
先月まで行われた国際大会ネーションズリーグでは史上初の銀メダルに導いた絶対エース。12年ロンドン大会以来のメダル獲得が期待されるパリ五輪直前に、異例の電撃発表となった。
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絶対エース古賀が、パリ五輪直前に大きな決断を下した。「パリオリンピック2024をもちまして、現役を引退することにしました」。SNSに手書きのメッセージ画像を投稿し、五輪後にコートを退くことを表明。「“もっとバレーボールが上手くなりたい!”の一心で皆様の力を借りながら28才まで続けることができました。全ての経験と出会いが今の私を作ってくれました」と心境をつづった。理由や今後の活動については、五輪後に会見を開いて自らの口で説明する。
高いレベルでバランスの取れた攻守と圧倒的なキャプテンシーで、枢軸を担い続けてきた。熊本信愛女学院高卒業後に入団したVリーグNECでは、22-23年シーズンから皇后杯&リーグを制する2冠を2年連続で達成。16歳の時に初選出された代表では、東京五輪後に主将に就任した。3年目の今季は「外されたメンバーの思いも背負って戦いたい」と並々ならぬエースの自覚を示しており、周りへ目を向ける姿勢は先輩後輩問わず慕われてきた。
衝撃の電撃発表となったが、タイミングにも“古賀らしさ”があふれていた。この時期を選んだ理由について、関係者は「7月1日のメンバー発表の前や五輪でメダルを取った後に引退を発表してしまうと、自分自身が目立ってしまうんじゃないかと懸念していた」と証言。「(五輪後は)みんなで頑張った結果にフォーカスしてもらえる」と、周囲への気配りがあったことを明かした。
競技人生の集大成を、パリで飾る。古賀は243字でつづった引退表明文の最後を、力強い言葉で締めくくった。「パリオリンピックにバレーボール人生の全てを懸けて戦います。最後までよろしくお願いします」。コート内外で汗も涙も流し、仲間と喜怒哀楽を分かちあってきた22年間のラストラン。ロンドン大会の銅以来12年ぶりのメダル獲得の目標達成へ-。最後の晴れ舞台に、思いの丈を全てぶつける。【勝部晃多】
〇…古賀の引退発表に、多くの関係者が反応した。夫で男子日本代表の西田有志は、インスタグラムの「いいね!」。元女子日本代表の竹下佳江さんはコメント欄に「全力応援」、先輩の木村沙織さんも「楽しんできてね」とメッセージを送った。国際オリンピック委員会(IOC)の日本語公式オリンピックアカウントも「パリ2024オリンピックが古賀選手にとって最高の大会となりますように」とした。
◆近年の五輪出場後の引退 16年リオデジャネイロ大会では、フェンシング男子の太田雄貴が個人で初戦敗した取材エリアで表明。21年東京五輪後には、重量挙げ女子の三宅宏実、卓球男子の水谷隼が現役を決断を下した。


