<バレーボール:全日本高校選手権:旭川実2-1富士見>◇5日◇1回戦◇東京体育館

 女子は富士見(静岡)が勝利まであと1歩にまで迫った。旭川実(北海道)に第1セットを落とすがフルセットまで持ち込み第3セットもリード。しかし、相手のジャンプサーブに苦しみ最終セットを18-25で落とした。セッターの古屋妃奈子(3年)が大会直前に左足首を捻挫した影響が少なからずあったが、全校応援の前で堂々と戦った。男子は浜松商が川崎橘(神奈川第1)にストレート負けした。

 富士見が粘りをみせた。第1セットは21-25で落としたが第2セットは相手のミスもあり25-22。最終セットも7-4とリードしたところで相手が先にタイムアウトをとった。

 県大会同様に勝利の流れだったが、その後はサーブで崩された。甲斐健悟監督は「最後の1点まで分からないと思っていた。ジャンプサーブに対応できなかった」と悔しさをにじませた。

 相手1年生エースの打点の高いジャンプサーブで、得意のコンビバレーも十分に機能しきれなかった。加えて大会直前に主将でもある古屋が負傷し、痛み止めを服用しての試合だった。普段なら真下に入れるボールもアンダーで上げる場面もあり「ちょっとかばっちゃった」と古屋。「たられば」ではあるが「(ケガがなければ)もっと余裕があったと思う。周りに声をかけられなかった」と話した。

 もう1人の3年の佐野文香は「サーブもそうだけどレシーブが」と勝負のポイントを振り返った。2段トスを打ちきることはできたが、相手の高さのある攻撃を拾いきれなかった。それでも「みんなにはありがとうと伝えたい。悔いはない」と競技人生最後の試合を振り返った。【加納慎也】