日本女子中長距離のエース田中希実(26=豊田自動織機)が、31分41秒22で優勝を飾った。

今大会は9月の愛知・名古屋アジア大会の代表選考を兼ねたレースだったが、派遣標準記録(31分14秒63)には届かず、代表入りとはならなかった。

序盤は樺沢和佳奈(三井住友海上)らに続く3番手で入ったが、4000メートルすぎで先頭へ。独走態勢に入った田中は残り約2000メートルからペースを上げ、2位の樺沢に約27秒差をつけてフィニッシュ。優勝を果たしたが「自分のふがいなさを感じた」と肩を落とした。

短期間でレースをこなして調整を図ってきた田中だが、現在は「立て直すためにレースに出てきていたけど、それが裏目に出てきている。体力的なきつさというよりも、競争心がどうしてもわいてこない」と精神的な疲弊を告白。それでも、今後も日本選手権(6月12~14日、愛知・パロマ瑞穂スタジアム)まで転戦を繰り返す予定で「遠征の多さを楽しむ余裕もなくなっていた。体だけじゃなくて心も元気に臨みたい」と誓った。

田中は、今春から古巣の実業団に復帰。22年に加入してからわずか1年でプロ転向したが、今年4月に再入社し「恩返ししたい気持ちがあった。豊田自動織機で活動することがより今の私にとって私らしくなれることかなと考えた」などと、決断にいたった理由を明かしていた。