<バレーボール:全日本高校選手権:仙台商2-0上越総合技術>◇6日◇男子2回戦◇東京体育館

 仙台商(宮城)が上越総合技術(新潟)にストレート勝ち。チーム記録に並ぶ16強入りを果たした。

 激戦を制した仙台商メンバーは勝利の瞬間、喜びを爆発させた。立ち上がりこそ相手に連続ポイントを許したが、佐藤公俊主将(3年)の連続スパイクで流れをつかむ。24-24までもつれこんだ第1セットを奪取すると、第2セットも柄目皓大、菅井翔太(ともに3年)のアタックが次々と決まり、逃げ切った。

 チームを引っ張るのは5人しかいない3年生だ。バレーの名門中や県選抜に選ばれた経歴がある選手はいない。だが練習に向ける情熱ではどこにも負けない。千葉伸次監督(47)の「謙虚さこそ才能」という指導のもと、現3年生は一生懸命練習に打ち込む姿を見せることで後輩たちをまとめ、全員で得点を取れるチームを目指してきた。千葉監督は試合後、「普通の子たちが集まり、まじめに練習して、最後は気持ちでぶつかった結果。やってくれました」と目を潤ませた。

 今日7日の3回戦は大村工(長崎)と対戦する。佐藤主将は「当たって砕けるつもりで戦います」と、チーム史上最高となる8強入りへ意気込んだ。【成田光季】