<陸上:ニューヨークシティー・マラソン>◇6日◇ニューヨーク・市街コース

 昨年のチリ鉱山落盤事故で救出された作業員33人の1人で、昨年のニューヨークシティー・マラソンを完走したエディソン・ペニャさん(35)が、アルコール依存を克服しようと、再び出場したが今年は途中で棄権した。AP通信が伝えた。

 ペニャさんは約18キロの地点でレース続行を断念。出場を発表した3日の記者会見でペニャさんは左ひざの故障に悩まされていると明らかにしており、最近は練習量が落ちて週4日、1日45分のペースになっていた。

 事故当時、ペニャさんは地底で心身の調子を維持するため毎日走り「ザ・ランナー」と呼ばれ、救出直後のニューヨークシティー・マラソンは5時間40分かけて完走した。一方で事故のショックや、経済的な苦境から気を紛らそうと酒に頼り、一時入院生活。今回「走ることが最高の療法」と再び挑んだ。