ハリケーン「サンディ」による被害の影響で4日のニューヨークシティー・マラソンの中止が2日、決まった。日本勢では女子の福士加代子(ワコール)が4度目のマラソンに挑戦予定だった。指導する永山忠幸監督は「走るために来たので心中を察してほしい」と本人を気遣いながら、複雑な心境をのぞかせた。

 福士はサンフランシスコに滞在してから、当初の予定より遅れてニューヨーク入りした。この日は中止発表前に報道陣に対応し、ハリケーン被害者にお見舞いの意を示すとともに「緊張と楽しみが両方ある。順位で1つでも前にいければいい。ニューヨークの街に来るのが楽しみだった」と意気込んでいた。

 大会主催者は「被害からの復興は重要な作業。スポーツイベントがその意識を妨げるという議論になることは避けたい」などとの声明を出した。