<陸上:全日本実業団対抗選手権>◇最終日◇22日◇埼玉・熊谷スポーツ公園陸上競技場

 女子400メートルは日本記録(51秒75)保持者の千葉麻美(27=東邦銀行)が、53秒81で2位に1秒以上の差をつけて圧勝した。

 2011年の出産後では初、通算では4回目の優勝だった。「やっとスピードが戻ってきて、昨日の200メートルでも(出産後最高タイムの)24秒05で走ることができました(3位)。52秒台の頃と同じ練習ができているので、来月の国体では52秒台で走りたいですね」。

 生粋の福島っ子で、大学入学以降はずっと福島大を拠点に練習を続けてきた。千葉の現在のモチベーションは、来年6月に地元の福島で開催される日本選手権と愛娘の存在だ。「地元で日本選手権が行われることは、競技生活のなかで来年だけだと思うんです。福島の皆さんは陸上競技への関心が高いので、たくさん応援していただけるはず。その力も借りて良い記録で優勝したいですね。子供の前で全国大会を走るのは初めてになるので、母親がしっかり走っていることを印象づけたい」。

 今年の日本選手権は53秒76の出産後自己最高をマークしたが4位。1、2位が高校生と若さに圧倒されたが、来年は“母の力”を見せつけるつもりだ。