<全国都道府県対抗女子駅伝>◇13日◇京都・西京極陸上競技場発着(9区間=42・195キロ)

 04年アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずき(34=シスメックス)が、レース当日に京都9区での出場をキャンセルした。発熱があり、午前中に京都市内の病院で「急性胃腸炎」と診断された。これを受けて今日14日からの中国合宿も中止したことが判明。27日の大阪国際女子マラソン出場に黄信号がともった。レースは、神奈川が大会新記録の2時間14分55秒で26年ぶり2度目の優勝を飾った。

 野口の名前はなかった。京都のアンカー9区は、試合当日に久馬(きゅうま)悠(19=筑波大)に変更された。2週間後の大阪国際女子マラソン出場を控える野口に異変が起こった。

 京都の早狩(はやかり)実紀監督(40)によれば、野口は前夜に体調不良を訴えた。発熱、下痢、嘔吐(おうと)が見られて、京都市内の病院で点滴の治療を受けた。本人は「走ります」とレースに意欲を示したが、当日朝には熱が38度5分まで上昇。再び病院に向かって「急性胃腸炎」と診断された。

 欠場を受けて、大阪国際女子マラソンへの調整も狂いが生じた。所属先シスメックスの広瀬永和監督(47)は、今日14日からの中国合宿を中止にすることを決定した。「明日はいけないです。(中国は)基本的にはやめておきます。国内であれば、どこかにも行けますが、何日か状態を見てからになる」と話した。自宅静養している野口の回復を待つのが最優先となった。

 大阪国際女子マラソンは、昨年3月以来10カ月ぶりのマラソン舞台だった。「今まで(の調整)と違う形」と、あえて2週間前の駅伝出場を決めていたが「今は疲れていてもおかしくない」とも話していた。昨年1月の大阪国際女子マラソンは左足を痛めて欠場しているが、今年も暗雲が立ちこめてきた。【益田一弘】