マイナス5歳ラン!

 04年アテネ五輪女子マラソン金の野口みずき(34=シスメックス)が、ストライド走法復活に自信を見せた。10日の名古屋ウィメンズマラソンを前にして「状態はすごくいい。故障する前のような足の運びだったり、練習内容もできつつある。年齢は関係ないのかな」。度重なる左足のけがで、4年4カ月の長期ブランクを余儀なくされる前の07年11月東京国際に近づいてきた手応えを口にした。

 ダイナミックな走りが戻ってくる。34歳の野口が29歳の自分に近づいた。1月の大阪国際を「自分の走りができない」という理由で欠場したが、その後も練習を重ねた。5日までは約1週間の千葉合宿を敢行。「久しぶりにワクワクしている」。

 昨年3月の名古屋以来1年ぶりのマラソン。4年4カ月ぶりの前回大会は6位に入り「またここからスタートですね」と号泣した。名古屋に出る理由はただひとつ。世界選手権(8月、モスクワ)の選考レースだからだ。「完全な復活走といえる走りを名古屋でしたい。世界選手権に出たいです」。野口みずきの挑戦が再び始まる。【益田一弘】