早大のエースとして箱根駅伝を沸かせた竹沢健介(22=エスビー食品)が、8月の世界選手権(ベルリン)へ向けて再起する。6月10日に行われるホクレン・ディスタンスチャレンジ(北海道・深川)の3000メートルで復帰することが21日、分かった。1月の箱根駅伝以来のレースで、社会人デビュー戦になる。

 その4日後には、同チャレンジ(士別)の5000メートルに出場し、世界選手権の標準記録B(13分29秒)に挑戦する。記録を突破し、6月末の日本選手権(広島)で上位に入れば、世界選手権代表が現実味を帯びてくる。大学4年間で体を酷使し、ヒザや股(こ)関節を故障していたが、ほぼ完治し、状態は良好という。

 指導する早大の渡辺監督は「本人も『目標がないと頑張れない』と言っているし、自分から出たいと言ってきた」と話す。現在、5000メートルの標準記録突破者は、マラソン代表の前田和浩(九電工)だけで、事実上の空白種目。竹沢が本格復帰すれば、07年世界選手権、08年北京五輪に続く3年連続の世界大会出場が見えてくる。