<テニス:楽天ジャパンオープン>◇9日◇シングルス準決勝ほか◇有明コロシアム
世界王者のラファエル・ナダル(24=スペイン)が「すしざんまい」パワーで決勝に進出した。世界54位のビクトル・トロイツキ(24)に2本のマッチポイントを握られながら、7-6、4-6、7-6の2時間38分の死闘を制し、日本デビューで初優勝に王手をかけた。8日夜、東京・築地でマグロの赤身に舌鼓。その勢いで「トロ」も平らげた。10日の決勝では同15位のモンフィス(フランス)と対戦する。
テニスの神様はナダルを見放さなかった。絶体絶命のピンチを切り抜け、王者が初の日本の舞台で、優勝まで残り1勝と迫った。「幸運だったとしか言いようがない。決勝に進めて最高だ」。コート上で何度もガッツポーズが飛び出した。
ナダルがピンチになるたびに、約1万2000人の超満員の観客から、怒号のような叫び声があがった。最終セット5-6で相手のサーブ。タイブレークでは2本のマッチポイントを握られた。しかし、トロイツキのミスに助けられ、王者の威厳を保った。
前日の準々決勝後、サッカー日本-アルゼンチン戦を埼玉スタジアムで観戦。「おもしろかった。(アルゼンチンは)残念だったけどね」。東京に戻った午後10時半ごろ、築地のすし店「すしざんまい」に姿を現した。生涯獲得賞金だけで約3500万ドル(約29億8000万円)の男が、庶民の味方のチェーン店で、2時間ほど大好きなマグロの盛り合わせなどを堪能した。
赤身に舌鼓を打ち、一夜明けてコートでは「トロ」を釣り上げた。激戦のあとには腹ごしらえ。初優勝に向けて、日本最後の夜も、また「すしざんまい」の予定だ。【吉松忠弘】


