<ラグビー・関東大学リーグ・対抗戦:帝京大43-0筑波大>◇6日◇埼玉・熊谷ラグビー場

 帝京大が創部39年目、対抗戦加盟31年目にして初優勝を飾った。筑波大をFW戦で圧倒して43-0の完勝。6勝1分けの無敗で悲願に花を添えた。伝統校がそろう対抗戦加盟に8年を要すなど、新興校の悲哀を味わったが、実力でNO・1の座を勝ち取った。次は今季の最大目標である大学選手権初制覇を目指す。

 帝京大は前半2分のフッカー天野のノーホイッスルトライを皮切りに、7トライを奪った。うち6トライがFW陣。早大の対抗戦連勝を53でストップさせたパワフルなラグビーは王者にふさわしいものだった。就任13年目の岩出雅之監督は試合前、対抗戦の歴史、重みなどを選手に話したという。「選手にはプレッシャーになったかもしれないが、我慢強く、思い切りよく、いい集中力で戦ってくれた」と振り返った。

 スタンドには74歳になる初代監督の増村昭策氏がいた。「私が生きているうちに優勝するとは思いもしなかった。本当にうれしい」と感慨深げ。新興校の対抗戦加盟には人一倍苦労が伴った。賛同した当時、早大監督だった白井善三郎氏(日本協会元専務理事)と一緒に、各校にお願いの行脚。78年に加盟しても、日本のルーツ校慶大と初めて対戦したのは8校総当たり制になった97年だった。

 メンバーには花園経験者や19歳以下日本代表などがいる。近年は優勝候補に挙げられるが、精神面のもろさなどでここ一番に力を出せなかった。医療技術学部准教授でもある岩出監督は今季「イン・ザ・ゾーン」をキーワードにした。精神面が低すぎず、高すぎず、適度な興奮状態で試合に入る。優勝の1つの要因ともなった。伝統校の壁を乗り越えた今、ゲーム主将のCTB井本は「大学選手権ではもっと大きい喜びを味わいたい。この優勝は通過点です」と熱っぽく話した。【三角和男】