寅(とら)年の今年。年男・年女にはスポーツ界でも勢いのある顔ぶれが多い。

格闘家の那須川天心や、プロゴルファーの渋野日向子、サッカーの堂安律…。BIGBOSS体制となる日本ハムの年男にも、さらなる活躍に期待が寄せられる。

昨季、プロ初タイトルの最優秀中継ぎ投手を獲得した堀瑞輝投手(23)は、2年連続でのタイトル奪取を掲げている。周囲から「豆腐メンタル」と呼ばれた精神的な弱さが、課題の1つだった。「21年は1回も言われなかった。そんなに良かったのかな?」。チームが低迷した中、歯を食いしばり気持ちを前面に押し出して殻を破った。

河野竜生投手(23)は、先発・中継ぎの経験を3年目のシーズンにぶつける。昨シーズンは先発で不振でリリーフ転向。登板29試合、防御率0・29を残した。終盤には志願して先発再転向を果たしたが「先発がいいけど、1軍で投げたい思いが強い。一からアピールしていかないといけない」とシーズン通しての戦力を目指す。

河野と入団同期の立野和明投手(23)は昨年、彗星(すいせい)のごとく頭角を現した。19年ドラフト唯一の社会人出身ながら、1年目は1軍登板なし。悔しさを晴らすように、昨季途中に先発陣の一角として奮闘した。「目立つのは嫌い」と言いながら、契約更改交渉時に新庄監督のような特大サイズの襟を立てるプランを検討するなど、等身大の発言も魅力の1つだ。

正捕手不在の中、古川裕大捕手(23)の飛躍が、チーム力の底上げのカギになる。大卒の即戦力も、プロ1年目は壁にぶつかった。「打つ部分で戸惑い、自分から崩れていった」。1軍で自慢の肩を生かすことなく終わった。シーズン後は肉体改造に着手し、勝負のシーズンを見据えている。

彼ら以外の年男も、飛躍の1年を目指している。新庄監督のパワーに負けない、勢いあるプレーに注目している。【日本ハム担当=田中彩友美】

河野竜生(2020年7月26日撮影)
河野竜生(2020年7月26日撮影)
立野和明(2021年11月9日撮影)
立野和明(2021年11月9日撮影)
日本ハム古川裕大(2021年3月20日撮影)
日本ハム古川裕大(2021年3月20日撮影)