日体大が逆転で帝京大を下し、先勝した。

今秋ドラフト上位候補の投打二刀流・矢沢宏太投手(4年=藤嶺藤沢)は、「2番投手」で先発出場。自己最速タイの150キロをマークするなど6回6安打5奪三振4失点、4勝目を挙げた。

侍ジャパン栗山英樹監督が視察する中での登板だった。矢沢は「(マウンドから栗山監督が)目に入りました。『目指してるところに向けての1試合』と、いつもと同じ気持ちで臨みました」と冷静を意識したという。

20年秋以来3季ぶりの優勝がなくなった今季だが、既に秋のリベンジに燃えている。さらに腕を振るために、投球フォームの改良に着手。ステップ幅を変えた。「いつもは7歩だったんですが、練習では5歩半に。試合では6歩、6歩半に変えています」。辻孟彦投手コーチが遠投時のフォームの良さに注目。歩幅が狭い中、あまり力を入れなくとも腕が振れていた。

着手して約2週間。「もっとひどい投球になるかと思ってました」と、感触はまだ悪い。その中での150キロに「辻コーチと『今までは、しっくり来た中でスピードが出てた。今は感じが悪い中でスピードが出てる。これはどんどん良くなっていくんじゃないか』と話しました。この先のためにやっていきたいと思います」と、手応えを感じつつある。

この日も3球団以上のスカウトが視察していた。目標のプロ入りに向け、矢沢は進化を止めない。