日本水連は9日、世界選手権(7月、韓国)代表17人を発表した。8日までの日本選手権の結果を考慮して男子10人、女子7人が選ばれた。男子200メートル平泳ぎの世界記録2分6秒67を持つ渡辺一平(22=トヨタ自動車)は、夏の大一番を前に国際水連が新設した「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」第1戦(27、28日、中国)と第2戦(5月11、12日、ブダペスト)に出場予定。17年世界選手権金メダルのチュプコフ(ロシア)との連戦を制し、弾みをつける。

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渡辺が、最大のライバルに宣戦布告だ。チュプコフとの“前哨戦”に向けて「負けるつもりはない」。代表を決めて臨む次の大会は国際水連の高額賞金大会。五輪メダリスト、世界記録保持者らが集う「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」。17年世界選手権金メダリストとの連戦に向けて「世界選手権を前にすごいメンバーと勝負できる。負けていいとは思ってない」。

同大会は、選手4人が決勝レース1本で勝負するもの。坂井とともに渡辺は第1戦、第2戦に出場。チュプコフとは2戦とも隣のレーン。驚異的なペースで飛ばす渡辺か、衝撃のラストスパートで迫るチュプコフか。世界選手権の行方を占う注目のレースだ。

日本選手権では150メートルまで世界記録を上回るペースで飛ばし2分7秒02で初優勝。日本代表の平井ヘッドコーチは「渡辺選手の世界記録チャレンジは我々が何を目指すべきか、示してくれている」。渡辺は「150メートルまでのラップをみれば、2分5秒台も見える」と自信を見せる。代表常連組の不振もあった日本選手権で渡辺の泳ぎは強いインパクトだった。「世界選手権で僕がすべきことは世界記録で金メダルをとって東京五輪を内定させること。そうすれば代表チームが盛り上がる」と意気込んだ。【益田一弘】