卓球男子団体の3位決定戦で世界ランキング3位の日本が同4位韓国と対戦し、3-1で勝利し、銅メダルを獲得した。16年リオデジャネイロ五輪に続く2大会連続のメダルとなった。

水谷隼(32=木下グループ)は「いやぁ、本当に今でも信じられない。そんなに良くなかったけど、最後は気持ちで勝てたと思います」と言葉を弾ませた。

水谷と左利き同士でペアを組んだ丹羽孝希(26=スヴェンソン)は「僕がどんなにミスしても、水谷さんが強気に攻めてくれた。どんどん調子が出た」。水谷も「今までで、今日の試合が1番良かった。『左左』の可能性を示せたかと思います」と胸を張った。

エース張本智和(18=木下グループ)は「水谷さんがいてのチーム。最後、決めてくれると信じていた。リオ五輪からの5年間、本当に感謝しています」と感謝した。張本にとっては初めての五輪メダル。「やっと世界のスタートラインに立てた」と笑顔を見せた。

最後に水谷は「最高の後輩たちに恵まれて、最高の結果が出た。パリ五輪は金メダルを目指して、後輩たちに頑張ってほしい」と、次の五輪で悲願の金メダル獲得を後輩らに託した。

この日も、水谷と丹羽による左利き同士のダブルスを選択。準決勝ではドイツに敗れていたが、この日は3-1で勝利した。

続く張本も危なげなく3-1で勝利。しかし、第3試合の世界ランキング16位の丹羽が同13位鄭栄植にストレート負け。

第4試合、五輪4大会連続の同20位の水谷が見せる。同13位張禹珍に対し、3-0で勝利。見事、2大会連続メダルの立役者になった。

この試合では普段と違う光景が見られた。試合中、自身を鼓舞するために大声で「チョレイ!」と叫ぶ張本だが、この日は水谷や丹羽が得点をするたびにベンチで「チョレイ!」と叫んだ。18歳のエースがチームのムードをつくろうと、盛り上げ役を買って出た。

スタンドには前日、銀メダルを獲得した女子団体メンバー石川佳純(28=全農)、平野美宇(21=日本生命)、伊藤美誠(20=スターツ)が駆けつけた。特に石川、平野は日本の得点のたびに立ち上がって拍手を送るなど、必死に声援を送っていた。