<世界柔道>◇26日◇女子70キロ級◇パリ・ベルシー体育館

 国原頼子(25=自衛隊)は昨年と同じ銅メダルに、ぶぜんとした表情を浮かべた。準々決勝のメサロシュ(ハンガリー)戦で、場外と勘違いして突っ立ったところに技を受けて、技ありを奪われた。結果的にこのポイントが勝敗の分かれ目になった。

 敗者復活から勝ち上がった3位決定戦ではコルテス(キューバ)に内股で技ありを奪い、逃げ切ったが「昨年から1年間、成長していないところが出てしまった。投げることができても、その後の展開ができていない。今のままでは五輪は…」と表情は曇りがち。園田隆二監督は「勝ちたいのは分かるが、ポイントを取った後に逃げて、自分から不利な状況に持って行くのはどうしても考えられない。それを直せばメダルを取れるんだから、精神的に成長してほしい」と厳しく注文をつけた。