浅田真央(26=中京大)が今日24日、女子ショートプログラム(SP)に出陣する。前日練習では、22日に4本とも失敗したトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑み、4本中2度成功。8カ月ぶりの試合での挑戦が、現実味を帯びてきた。

 昨季の世界選手権以来約8カ月ぶりとなるトリプルアクセル解禁の可能性が高まった。22日は4度すべて失敗。浅田は「練習で1回でも跳べたら入れていきたい」と話していたが、この日は最初の2本で成功した。3本目は回転しきれず、4本目は両足で着氷。練習後は「両足でついちゃいました」と笑顔でおどけたが、「こっち(大阪)に来てからよくなっている」と確かな手応えを口にした。

 休養から復帰した昨季はSP、フリーともにトリプルアクセルを構成に入れていたが、今季は左膝故障の影響でここまでの3戦で回避。さらに、ジャンプの精彩も欠き得点は伸びなかった。だが、仮にSPでダブルトリプル(2回転半)をトリプルアクセルに替えた場合、得点は単純計算で5・20点アップする。実力拮抗(きっこう)の日本女子の中でこの武器は大きい。SP、フリーどちらに入れるかは未定だが、成功すれば表彰台が見えてくる。

 復調の光は見えてきたが、楽観はしない。トリプルアクセルは難しい分、失敗の可能性も高い。浅田は「明日(練習で)やってみてですね」。佐藤コーチも「気持ちだけが先走らないように。そんなに甘くはない」と慎重な姿勢だった。【高場泉穂】