SP首位のネーサン・チェン(18=米国)が、フリーで4回転ループに初めて成功し、183・24点、合計275・04点で優勝した。チェンは、既に試合でルッツ、フリップ、サルコー、トーループと4種類の4回転を成功させており、これで史上初の4回転5種ジャンパーとなった。

 この日は、4回転ジャンプは冒頭のループと、続くルッツの2本のみ。だが、試合前に提出した予定表には、<1>4回転ルッツ-3回転トーループ、<2>4回転ループ、<3>4回転フリップ、<4>4回転トーループ-2回転ループ-3回転フリップ、<5>4回転サルコー、と、4回転5種5本のプランを記していた。この構成は「今すぐではないけど、たぶんやると思う」と宣言。昨季優勝した4大陸選手権で既にフリー4回転5本のプログラムを成功させているが、より得点の高い構成となり、平昌五輪でも怖い存在になりそうだ。

 フリーの曲は、映画「小さな村の小さなダンサー」から。同映画は、中国が生んだ名バレエダンサー、リー・ツンシンの半生を描いたもので、中国にルーツを持ち、幼少期からバレエで鍛えてきたチェンにぴったりといえる。チェンは「(振付の)ローリー(ニコル氏)が自分に合わせて選んでくれた。とても感動するプログラム」と気に入っている様子だった。