東地区王者の千葉ジェッツは最後まで流れをつかめなかった。持ち味である「走るバスケ」を存分に発揮できず、シュート成功率も32・8%(アルバルク東京は56・7%)。第2クオーター(Q)から徐々に点差を広げられた。

 司令塔富樫勇樹(24)は「チームとしていいバスケットができなかった。相手のディフェンスを褒めるべきだと思いますが、千葉らしさがまったくなかった」と唇をかんだ。大野篤史ヘッドコーチ(40)も攻撃のミスなどを敗因に挙げ「自分たちで首を絞めた」と語った。

 Bリーグ2代目王者にはあと1歩及ばなかったが、チームは今季、着実に結果を残した。天皇杯では2連覇を達成し、レギュラーシーズンも東地区で優勝。冨樫は「チームメートを誇りに思いますし、いいチームとしてのシーズンはおくれた」と話す。もちろん、完全に満足感に浸っているわけではない。「優勝の1歩手前まで来たからこそ、他のチームより悔しい思いをしている。来シーズンにぶつけるしかない」。1年後に笑うための糧としていた。