アーチェリーの全日本社会人選手権は24日、新青森県総合運動公園アーチェリー場で決勝ラウンドが行われ、壮年男子(40歳以上)に出場した04年アテネ五輪銀メダリストで55歳の山本博(日体大教)が連覇を達成した。前日の予選をトップ通過した山本は、2、3回戦で最終エンドまでもつれ込む接戦を勝ち上がり、決勝では予選2位通過の木下征史(ゲイン)に快勝した。

 57歳で迎える20年東京五輪出場を目指し、16年4月に右肩腱板(けんばん)の再生手術を受けた。本格的な復帰シーズンとなった昨年は、敗れたとはいえ全日本、ナショナルチーム選考会にも出場。闘争心はいまだ衰えていない。この日も持ち前の勝負強さを発揮。「強風の影響もあり、2、3回戦は苦しい戦いが続いたが、取りこぼしなくプレーでき、優勝できた」と満足そうだった。

 壮年男子では8度目の優勝で、一般の部の11度と合わせると通算19度目の優勝になる。「今後は秋の全日本選手権、そしてナショナルチーム選考会への出場権を得るために、数多くの大会に出場し記録を出していきたい」と、夢の実現へ向けて意欲を見せていた。

 一般男子は大田昌平(エディオン)、女子は木下あすか(自衛隊体育学校)が制した。