競泳の社会人選手権で日本代表候補入り基準タイムをクリアした萩野公介(25=ブリヂストン)に、恩師が発破(ハッパ)をかけた。

スペインでの高地合宿指導から帰国した平井伯昌コーチが16日、羽田空港で取材に応じ、「金メダリストがインターナショナルC標準記録を切って記事になるようじゃ、どうかなと。(ライバルたちと)同じ土俵に乗れたかどうかも分からない」と辛口エールを送った。

20年東京五輪に向けて平井コーチは、萩野が自分自身でモチベーションを上げていくことの重要性について言及。「セルフマネジメントしていくことが大事になる。練習量がまだまだ足りないので、とにかく覚悟してやらないと」と話した。

東京オープン(21~24日東京辰巳国際水泳場)で、萩野は400メートル個人メドレーに出場予定。16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)で金メダルを獲得した種目だが、練習内容について毎日報告を受ける平井コーチは、「いいタイムは出ないと思う。そういう練習をしていないから。バタフライがまだぜんぜん駄目」と課題を指摘した。

萩野は今年の春先から、モチベーションの低下を理由に長期休養に入っていたが、8月に復帰。今月10日に基準タイムをクリアし、強化合宿の参加や国立スポーツ科学センターを使える権利を獲得した。