【メルボルン18日=吉松忠弘】今年も大坂の“なおみ節”がさく裂-。20日にテニスの4大大会、全豪オープンで2連覇に挑む世界3位の大坂なおみ(22=日清食品)が会見を開き、2連覇へのちょっとした自信と、早期敗退への少しの不安を口にした。「年取っちゃって、朝起きるのがつらい」など、報道陣をけむに巻く“なおみ節”は20年も健在だった。

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大坂の楽しいドタバタ会見は、20年東京五輪イヤーも健在だった。2連覇がかかるトップ選手の意識を問われると、「みんなトップ選手って言うけど、私はまだ、(初優勝した)18年の米インディアンウエルズが2週間前みたいな感じ」と、けむに巻いた。

昨年の優勝で、ますますの人気者になった。会見というより、報道陣との“おしゃべり”を楽しむ姿が、堅苦しさを排除し、素の姿を感じさせ、好印象がアップ。ただ、昨年、2月以降、バイン・コーチとの関係解消で、報道には傷ついたという。

「いろいろ見ちゃいけないと思っても、目に入っちゃう。昨年は最もタフな年だった」。ただ、それを乗り越え、最後は9月の東レ・パンパシフィック、中国オープンと2大会連続優勝だ。それが、今大会への自信にもつながっている。「十分にリラックスしてるわ」。

ただ、少しの不安もあるという。昨年、優勝して獲得したポイントは2000点。ツアーの1大会で獲得できる最多得点。その点数が失効する。「その2000点がなくなって、今回1回戦負けするとトップ10から落ちるかもとか、いろいろ考えちゃう」。

最後に、子ども記者から「今、1番、誰に会いたいですか」と質問を受けた。「(歌手の)ビヨンセにも会ったし。そうだ、オバマ前大統領かな」。もう十分に世界の一流選手の貫禄だった。