バスケットボールBリーグは27日、都内で臨時理事会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今季の残りのレギュラーシーズンや年間王者を決めるチャンピオンシップ、1部(B1)と2部(B2)の入れ替え戦など残り全試合を中止すると発表した。2月26日に延期決定後、14日には無観客で再開したが、選手らの発熱で再度中断。4月4日からの再開を目指していた。今季優勝チームはなく、各地区の順位が確定。B1の降格はなく、B2の2チームが昇格する。

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Bリーグ選手会長の田口成浩(30=千葉)が27日、日刊スポーツの電話インタビューに応じ、ポストシーズンを含む残り全試合の中止決定について「国内外の現状を見れば仕方ないと思う」と、リーグの決断を支持した。

大河チェアマンとは、直近では25日に話し合いの場を持った。田口は「選手の声は本当にさまざまだった」としたうえで「それらを1つにまとめるというより、いろいろな意見があることを報告した」。

選手を代表する立場として、リーグ側とは建設的な意見交換が出来たという。苦境を乗り切るための意見も選手側から提案されたそうで「大河チェアマンもその気持ちをくんでくださった」と感謝した。

米国に帰国した滋賀のエアーズは母国メディアに、安全確保でリーグやチームの対策に不備があったと訴えた。田口は「リーグは選手のことをしっかり考えて決断してくれた。その話し合いの場が持たれる前の段階で彼が感じた発言だと思っている」と話した。

無観客での試合は「(試合前の)アップの時点で寂しさがあった」と振り返り、「また来季、多くのファンの前でプレーしたい」と願った。【奥岡幹浩】

◆田口成浩(たぐち・しげひろ)1990年3月25日生まれ、秋田県仙北市出身。富士大を経て2012年に当時bjリーグの秋田に入団。司令塔のシューティングガードで、チームの中心選手として活躍。男子日本代表候補にも選出された。18年にB1千葉に移籍。19年11月よりBリーグ選手会長に就任した。184センチ、84キロ。