北越(新潟)は、決勝で新潟産大付を2-0で破り、県2連覇を果たした。北越は8日の女子団体に続くアベック優勝となった。

組み合わせが出た段階で綿密に組み立てられたゲームプランが北越に勝利をもたらした。長岡商に準々決勝で2-0で勝利。寺尾宏治監督(36)は「長岡商業(18年優勝校)戦に照準を合わせていたが、自分たちのペースで戦い切れた」と大きなヤマ場を越え、優勝が狙えると確信した。

個人戦も制した八木沢爽空(3年)、加藤洸太郎(3年)ペアがチームをけん引した。八木沢と加藤は昨年全国総体にも出場しており、経験値がピンチにも動じないプレーにつながっていた。中でも寺尾監督が「最高の選手」と評価する加藤は、持ち味のバックレシーブが光った。「周りと違ったことをしたい性格」と話す加藤は、休校期間中に動画サイトで戦術やテクニックの研究を行い、先輩があまりやらなかったツイスト(ボールに斜め回転をかけ、ボールがネットを巻き込むように落ちる)などの小技を磨き、プレーの幅を広げてきた。

「最後はペアとして楽しんでやろう」と挑んだ加藤ら北越の戦いは笑顔で幕を閉じた。【飯嶋聡美】