桜美林大がTOP8初勝利を挙げて、Bブロック1位に望みをつないだ。第2QにTDランで明大に先行されたが、第3QにTDランで同点とし、第4QにTDパスで勝ち越し。さらにインターセプトからFGを追加し、17-7で突き放した。明大からも初の勝利となった。

3部時代の13年に就任した関口監督は、8年目にして最上位リーグでの1勝に、涙ぐんで言葉に詰まった。「絶対勝たなきゃいけない試合だった。勝つプラン通り。選手もまとまった。ようやく1勝できた」と、言葉を振り絞った。

1プレー目に自陣でインターセプトを喫した。最悪の出だしもファンブルリカバーでしのぐ。明大に先制されたが「コーチのプレーコールもバシバシ当たった」と、安定した守備でチャンスを待った。

ともに攻撃に決め手を欠く中では再三の好パント。明大を押し込んで、追加点を与えなかった。後半開始の守備では自陣へ入られ、独走TDランを奪われた。これが明大の反則で幻になった。2TD差のリードを許すところだったが、攻撃力ある明大の再三のミスにも助けられた。

初戦は関東連覇の早大に敗れたが、3点差で食い下がった。昨季は下位リーグのBIG8で3年目で、日大には敗れたがTOP8に初昇格を果たした。日大とは大激戦を演じた。大きな自信にもなっていた攻守ラインの4年がチームを支えた。

同点TDランの鈴木は2年。勝ち越しTDパスのQB水越は1年、これをキャッチしたWR宮沢、勝利を引き寄せるインターセプトのDB河井は2年。「能力は明大の方が上。攻撃中心にうちは若い。ファンダメンタルしかない。ヒット、タックル」と基礎を徹底。元日本代表が居並ぶコーチ陣がリードしてきた。

今季は4チームによる2ブロックでのリーグ戦後、同順位同士での順位決定戦となる。Bブロックでは桜美林大、明大が1勝1敗、早大はウイルス感染で1試合中止の1勝で並ぶが、早大と明大は最終戦で対戦する。他力ながら、桜美林大も1位の可能性は残る。

21年の大学創立100周年までに日本一を目標に掲げてきた。次は11月14日に立大戦。「可能性はある。志は高く持ちたいが、まずは立大に勝つこと」と関口監督は気を引き締めた。