バスケットボール皇后杯全日本選手権が20日、代々木第2体育館で行われ、ENEOSがトヨタ自動車を87-80で下して大会最多に並ぶ8連覇を達成した。右膝前十字靱帯(じんたい)断裂のけがを負い、来年の東京オリンピック(五輪)出場が絶望的になったエース渡嘉敷来夢(29)はこの日もベンチから仲間を激励。涙で優勝の瞬間を迎えた。
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ベンチから大きな声援を送り続けた渡嘉敷は、主将で同期の岡本の肩を借りながら表彰台に上がると、手にした優勝カップを高々と掲げた。苦戦を強いられながらも逆転勝ちを収めた要因ついて梅崎ヘッドコーチは、「私以外にも、ベンチには“渡嘉敷ヘッドコーチ”がいて、その指示通りに選手たちが動いてくれた」と笑顔で話した。
渡嘉敷以外にもけが人が相次いでいた中で挑んだ8連覇に、岡本は「プレッシャーに押しつぶされそうだった」と振り返る。不安な気持ちを渡嘉敷に吐露したところ、エースから「もう何も失うものはないよ。自分がいないんだから」と冗談めかして言われ、気持ちが前向きになったという。
「ミーティングでも、けがで試合に出られない選手の分まで頑張ろうと伝えた。それにみんなついてきてくれた」と岡本。渡嘉敷の思いも乗せ、チーム全員で偉業を果たした。


