東京パラリンピック金メダルで、世界王者の国枝慎吾(37=ユニクロ)が1回戦をストレートで突破した。

昨年優勝で同5位のヨアキム・ジェラール(ベルギー)に6-4、6-2で勝ち、準決勝では東京パラリンピック決勝の再現となる同7位のトム・エフベリンク(オランダ)と対戦する。

悲願だった東京パラリンピックが終わって約4カ月強。世界王者でさえも「あれだけ大きなイベントがあって、これから気持ちをどうやって保っていこうかというのが課題でもある」と、モチベーションの維持に苦労している。

13年に東京でのパラリンピック開催が決まって以来、「東京にかけてた思いというのが、長年の夢がかなった瞬間でもあった」。24年にパリ・パラリンピックはあるが「昨年と同じテンションをというと、いざ、パリに行くぞというのは、なかなかならない」と苦笑いだ。

国枝のラケットに、「おれは最強だ」と書かれているのは有名だ。そのきっかけともなったクイン・メンタルトレーナーはオーストラリアの方で、今大会も国枝を見守る。「目標となるものは何かないか。クインさんとも相談している」。まずは、全豪2年ぶりのタイトルを目指し、残り2勝だ。

◆全豪オープンテニスはWOWOWで全日生放送、WOWOWオンデマンドとテニスワールドで全コートライブ配信される。