世界王者ノバク・ジョコビッチ(35=セルビア)が今年、ワクチン未接種で国外退去となった全豪オープンに、来年への出場を熱望した。

同195位のアルヤジ・ベデネ(スロベニア)に6-3、6-3、6-2の1時間44分でストレート勝ち。13年連続で16強入りを決めた後に「オーストラリアに行って、全豪でプレーしたい」と話した。

ジョコビッチは、今年の1月、ワクチン未接種だが、全豪と会場のビクトリア州から特例を認められ、ビザが発給された。しかし、オーストラリア到着後、入国管理でビザを取り消され国外退去を命じられた。

ジョコビッチ側は、すぐに法廷へ訴えた。そこで勝訴し、一時は、入国が認められ、難民収容所から解放された。だが、政府は、再び移民相がビザを取り消し、ジョコビッチの国外退去が確定した。

しかし、ジョコビッチは「恨んでいない。あれはあれで仕方がなかった」と、理解を示す。その上で、「もし、オーストラリアに戻って、4大大会最高の成功を収めた場所でプレーする機会があれば、ぜひ戻りたい」と熱望した。

オーストラリアは、ジョコビッチを国外退去にしたモリソン首相が、総選挙で敗北。23日に、アルバニージー新首相が誕生した。ジョコビッチは「ニュースは聞いた」。ただ、来年、「ビザが復活するのか、オーストラリアに戻ることが許されるのか、何もまだ分からない」としている。

◆全仏オープンテニスは、5月22日から6月5日まで、WOWOWで全日生放送。WOWOWオンデマンドとテニスワールドでライブ配信される。