北京オリンピック(五輪)銀メダルのロコ・ソラーレが2年ぶり3度目の日本一に輝いた。中部電力は3年ぶり制覇ならず。
スキップの藤沢五月(31)は、「全員で集中して、情報を生かし切れた。最後まで私たちらしいカーリングができたのが何よりうれしい」と話した。
決勝では1-1の第4エンド(E)に2点を挙げて勝ち越し。第5Eで相手の攻撃を1点に抑えると、直後の第6Eでは相手のミスに乗じて2点を加えた。
昨年9月に激闘を繰り広げて北京五輪出場を決め、2月には五輪2大会連続メダルとなる銀メダルを獲得した今シーズン。その最後を優勝で締めくくった。
舞台となったのはチームが拠点とする常呂町。サードの吉田知那美(30)は決勝進出を決めた前日「北京五輪までの4年間も、その前の平昌五輪までの4年間も、このアイスで成長させてもらっている。このカーリングホールで元気にプレーしたい」と話した。無観客大会だったとはいえ地元の温かみを感じながら、はつらつとプレーした。
北京五輪後はつかの間の休養を挟み、4月にカナダのプレーヤーズ選手権でベスト8進出。今大会には松村雄太(TM軽井沢)をコーチとして迎え、さらなる進化を図った。
今大会のチームテーマとして、“楽しまなければ”という意味を持つ「マスト・ハブ・ファン」を掲げて臨んだ。その言葉通り、最後の一戦でも氷上で躍動。とびきりの笑顔がはじけた。
藤沢は「地元の方にもっと私たちの成長をみてほしい。もっともっといろいろな方に、見ても楽しい、やっても楽しいカーリングを広めたい」。
4年後へ、そしてさらなる未来へ。笑顔の輪は、さらに大きくなっていく。【奥岡幹浩】