北京オリンピック(五輪)銀メダルのロコ・ソラーレが2年ぶり3度目の日本一に輝いた。3年ぶりの優勝を狙った中部電力を相手に、終始優勢に進め、第9エンド終わったところで7ー3として勝利を決めた。

試合後にサード吉田知那美が言った。「いままで五輪のファイナルや、いろんなファイナルのステージを戦ってきて、1シートだけでやる独特のアイスコンディションのゲームをうまく制せずに銀メダルだったりも多かったので。チームとして1シートだけでやるファイナルを制したかった」。

決勝では、それまで複数のシート(試合場)で同時に行われるのとは異なり、1シートだけで争われる。繊細な氷の状況などが影響を受けやすく、氷の読みも難しくなる。そこで対応しきれるか。それが銀メダル、決勝で英国に敗れた北京五輪で出た課題だった。

この日、持ち味のコミュニケーションで4人は決勝戦への「雪辱」を期した。

1-1で迎えた第4エンドでは、情報のやりとりを活発に、スイープもかみ合って2点を獲得。中部電力にわずかなミスが出る中で、安定したショットを並べていった。練習拠点のカーリング場でも、試合仕様の環境に見事に調整していった。

スキップ藤沢五月は、晴れやかな、自信の表情で言った。「今季は五輪をメインに戦ってきたなかで、五輪の最後の試合で課題が残って悔しい思いをした。1つ1つクリアして日本選手権に臨んだのが、いまの試合も、すごくいかされた。全員で集中して、自分たちの見たショットの情報を生かし切れたのがよかった」。

2大会連続の五輪でのメダルにも甘んじることなく、常に成長を模索してきた。その1つの結晶を、地元で証明して見せた。