世界56位の西岡良仁(27=ミキハウス)が、18年深センオープン(中国)に次ぐ、自身2度目のツアー優勝を飾った。

同24位のデニス・シャポバロフ(カナダ)に6-4、7-6で勝ち、13日の最新世界ランキングで自己最高の41位にまで浮上する。日本男子がツアーでシングルスに複数回優勝するのは、12回の優勝経験を持つ錦織に次いで日本男子では2人目の快挙となる。

2度目のマッチポイント。シャポバロフのフォアがサイドラインを割ると、西岡は、その場でひざをつき、両手で天を仰いだ。今年の1月、スランプに陥り、世界ランキングが100位以下に転落。「このまま続いたら2年後には引退している」と苦しい心内を明かしていた西岡はもういない。

身長170センチと、世界のテニス界で小柄と言われた錦織よりも8センチも低い。その分、コート上を走り回り、緩急を交えたプレーで、シャポバロフのミスを誘った。「本当にハッピーだ。韓国は、14年に仁川のアジア大会で金メダルを取った思い出の地。とてもいい縁がある」と喜んだ。

西岡は、準々決勝で世界2位のルード(ノルウェー)を破るなど、今大会絶好調。やや遅めで弾むハードコートという西岡の好むサーフェスも、西岡のスタイルに味方した。

西岡は、このまま日本に凱旋(がいせん)帰国。3日に開幕する楽天ジャパンオープン(東京・有明)に出場する。1回戦では、同32位のミオミル・ケツマノビッチ(セルビア)と対戦する。

 

日本男子ツアー優勝記録

 

◆92年韓国OP 松岡修造

◆08年デルレービーチOP 錦織圭

◆12年楽天ジャパンOP 錦織圭

◆13年全米室内 錦織圭

◆14年全米室内 錦織圭

◆14年バルセロナOP 錦織圭

◆14年マレーシアOP 錦織圭

◆14年楽天ジャパンOP 錦織圭

◆15年メンフィスOP 錦織圭

◆15年バルセロナOP 錦織圭

◆15シ年シティOP 錦織圭

◆16年メンフィスOP 錦織圭

◆17年アンタルヤOP 杉田祐一

◆18年イスタンブールOP ダニエル太郎

◆18年 深センOP 西岡良仁

◆19年ブリスベン国際 錦織圭

◆22年韓国OP 西岡良仁