来夏のパリ五輪出場を目指す世界ランキング7位のバレーボール男子日本代表「龍神NIPPON」が、同1位のポーランドに敗れた。ミドルブロッカーの速攻に苦しみ、第2セット(S)以降は3連続でセットカウントを奪われた。強化試合を1勝1敗で終えた日本。課題と収穫を得て、6日から名古屋市ガイシプラザで行われる国際大会「ネーションズリーグ(VNL)」名古屋大会に臨む。

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前日1日の3-2の勝利から一転、世界ランキング1位のポーランドに実力を見せられる敗戦だった。それでも、西田の顔に焦りはなかった。3Sの出場でチーム最多の15得点を挙げたエースは「いいリズムになった時は優勢に進められるシチュエーションが多かった。(リズムが)できている時には日本も戦えると言うことが証明されている」と前を向いた。

課題あり、収穫ありの、強化試合2連戦だった。この日は主将の石川が不在。ポーランドの高さのあるブロックや速攻に苦戦し、連携にもほころびが出た。第1Sを25-22で奪う好スタートも、第2S以降は対策を取られ、16-25、16-25、19-25と後手に回った。西田は「相手は取るところで取ってくる。ビハインドになったところであと1点が取れていれば」と悔やんだ。

だが、心身のコンディションは確実に上向いている。1日の試合後には、スタッフと意志の確認を取り合い「擦り合わせできた」。この日はサービスエースを決めるなど持ち味も発揮し「昨日より今日。ここから上がっていければいい」と力を込めた。

期待の若手もコートに立った。18歳で初めてAチーム入りを果たしたミドルブロッカーの麻野は、1日に引き続き途中から出場。アタックを2本決めた。「テレビや携帯で見ていた選手。世界と戦う上で対戦していく相手なので戦えて良かった」。本戦前に貴重な経験を積んだ日本。6日から始まるVNL、そして9月の五輪予選に向け、士気を高めていく。【勝部晃多】