テニスの全仏オープン(OP)車いすの部男子シングルスで4大大会最年少優勝を果たした小田凱人(17=東海理化)が“脱・後継者”の覚悟を示した。

20日、羽田空港に帰国後に記者会見に出席。「自分が新しい道を作っていきたい」と誓った。

これまではパラリンピックで4個の金メダルを獲得し、1月に現役引退した国枝慎吾さんの後継者と呼ばれることが多かった。期待を歓迎する一方で「俺は小田凱人なんだぞ」と葛藤も抱えていた。

全仏を制した今、迷いは消えた。

「車いすテニスの小田凱人として伝わってほしい。それだけの力が僕にはあると思う。結果を残さないとダメという責任感もある」

62人の報道陣、12台のテレビカメラ、会場中を埋め尽くした関係者を前に、堂々と言い切った。

実は国枝さんも、同じように願っている。全仏前に土のコートでの戦法を伝授した後輩は、世界ランク1位に浮上した。この日、都内で取材に応じ「後継者というより、新しい車いすテニスの世界をつくっていける選手。今までの車いすテニスのスケールを、さらに大きくしてくれるのが彼の存在だと思っています」と期待を寄せた。

小田は7月にウィンブルドンを控える。17歳の世界王者は、ずっと先を見ている。

「初めてのグランドスラム(GS)優勝だったが、これからも取れるチャンスがあると思っている。何度も決勝の舞台に立って、何回優勝をつかめるのかは、人生の一番の目標として頑張っていきたい」

車いすテニスの小田凱人-。自身の名が競技の代名詞となる日まで、歩みを止めるつもりはない。【藤塚大輔】