バレーボール男子日本代表の岸翔太郎広報が代表チームのトピックや選手情報などを紹介する「龍神NIPPON広報リポート」。チームの舞台裏や秘話をお届けします。

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9月30日、ついにパリ五輪予選W杯バレーが開幕しました。今シーズンチームで掲げた3つの目標は、ネーションズリーグでベスト4以上、アジア選手権優勝、そして今大会でのパリ五輪の出場権獲得でした。2つの目標は既に達成し、今シーズン最大の目標である五輪の切符をかけて戦います!

開幕前日、ブラン監督は「どの試合も簡単じゃない。だけど勝てない試合はひとつもない。どの相手にも1戦1戦しっかりと勝っていく」と話しました。選手たちも気合たっぷりに迎えた初戦のフィンランド戦。フルセットまで持ち込まれましたが、なんとか勝利を収めました。

MB山内晶大選手は「序盤はサーブで貢献できたが、劣勢の場面でブロックやサーブで貢献できなかったので修正したい」、OP西田有志選手は「勝負どころで止められたり、ミスだったりがあった。勝ち切れたのはよかった」、OH高橋藍選手は「3セット目から相手の気持ちの強さに押された。こちらのリズムを作れなかった」、リベロ山本智大選手は「固くなってしまった。楽な戦いはないと思った」と話しました。五輪予選という大舞台。それぞれが、各国の気力に押されていたことを反省しました。

そして第2戦目のエジプト戦。1戦目と同様に2セット連取しましたが、またしても「魔の3セット目」に。フルセットまでもつれた結果、初黒星を喫してしまいました。序盤戦での敗戦は、チームとしても想定外。ここから1敗の重荷を背負って戦うことになります。

MB小野寺太志選手は「苦しい場面でも勝ち切れる精神力が必要。1日休んで整理したい」、セッター山本龍選手は「流れを変えるために出場したが勝ちきれなくて悔しい」、OP宮浦健人選手は「相手の勢いに押された。ここからやるしかない。勝ち続けたい」、キャプテンの石川祐希選手は「自分たちのツメの甘さだった。フルセットで勝って、2戦目は負けているのでこれから厳しい戦いになる。もう勝つしかない!」、と敗戦にも前を向きました。

いずれの2戦とも3セット目から苦しい試合展開に。なんとしてでも「魔の3セット目」を克服し、残りの試合を全勝したいと思います。世界を追う立場から追われる立場になっている日本。ここから五輪出場権奪取のためにも絶対に負けられない戦いです!

◆岸翔太郎(きし・しょうたろう)1990年(平2)5月19日、埼玉県志木市生まれ。小学校からバスケットボールをはじめ、中学時には全国大会優勝。高校、大学と強豪校でバスケを続け、その後テレビの企画制作会社へ。現在は日本バレーボール協会広報部撮影班として、男子日本代表チームに帯同し、チームの日々の練習や宿舎での様子などを撮影中。

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