日本バレーボール協会(JVA)の元幹部が、女子有力選手の日本国籍取得を巡る手続きで上申書の偽造を試みて昨年処分されていた問題で、新たな事実が明らかになった後、初めての協会による「報告会」が19日に行われた。川合俊一会長、国分裕之専務理事、内藤拓也業務執行理事が出席した。
問題は、国に提出する上申書「案」への署名と押印を、選手の当時所属チームに拒否されたことから始まる。撤回していたはずが、実際は無断で作成継続。法務局に提出されたことまで協会が確認していた。
川合会長は、会見で改めて24年6月に「提出されていた」ことを認めた。一方で自身を含めた関係者の処分については、「処分という言葉を正確に捉えると、業務委託者、外部の方にどのように対応できるか、司法の手も借りて判断しないといけない」と国分専務理事が説明。あくまで組織は関与していないという立場を強調した。
監督責任が問われる川合会長は「バレーボール関係者をすべて監督するのは難しい。23年に作った行動規範を頭にたたき入れて『誠実に行動する』ということを関係者に言っていくしかない。この文書の判は正式なものではない。誰がいつ送信したか分かるように改革しないといけない。再発防止をしっかりしていく、透明性を深めていく徹底してやっていくしかない」と話した。
◆問題経過 18年に来日した選手が、日本人男性と結婚後の23年1月に国籍取得を開始。「継続的な滞在」が必要な中、オフの半年間は帰国していたため難航し、代表入りさせたい協会の当時幹部が「海外出張命令」を装って要件緩和を画策した。24年5月に国への上申書「案」として作成したが、チームに「事実と異なる」と拒否されて撤回。25年6月に発覚した際に第三者委が検証し「未提出だった」と結論づけたが、実際は架空理由のまま無断で偽装が進められ、チームに隠して、協会名義で法務局に提出していた。一方、この上申書で手続きが進み、選手は24年6月に日本国籍取得。しかし協会が国際連盟の規定変更を見落としたため、全日本資格がない“代表難民”となっている。


