【プラハ=藤塚大輔】今大会限りで現役を引退する坂本花織(25=シスメックス)が、20年に及ぶ競技人生を振り返った。
22年世界選手権で記録した従来の自己最高を更新する238・28点をマークして優勝。浅田真央の3度を上回り、全種目を通じて日本人単独最多となる4度目制覇を達成した。
有終の美を飾った現役最後の演技から約1時間50分後に会見に出席した。引退して競技が恋しくなるか問われると、「試合に向けて一生懸命練習をすることが恋しくなる」と回答。「毎シーズン新しいプログラムをつくって、発揮できるくらい調子を上げて、試合に出て結果を残す。この過程がもうないんだと思うと、それは今思えば青春だったと思う」と思いを巡らせた。その上で「もうこれはいいかなっていうのは、食事制限。競技のためにやってきたことをしなくていいから、それはよしって感じ」と場を和ませた。
2月のミラノ・コルティナ五輪では銀メダル。同大会から帰国するまでには世界選手権出場を決めていたという。当初、補欠の渡辺倫果には「心づもりはしておいて」と伝えていたが、帰国後に報告すると「かおちゃんが頑張っている姿を見たいから、ぜひとも出てください」と背中を押された。「最後の1週間はショートもフリーもだいぶノーミスにできるくらい調子をあげられて、こうしてメダルを取れた。五輪が終わってからの1カ月は本当に楽しかったです」と充実した表情で振り返った。


