セイコー・ゴールデングランプリ川崎(8日、等々力陸上競技場)の記者会見が7日、川崎市内で行われた。

 アジア大会短距離2冠の福島は女王の座を譲らない構えだ。女子100メートルでアジア大会同種目で0秒01差で破ったフビエワ(ウズベキスタン)と再び激突するが「負けてもいい試合は自分の中には1試合もない。いい順位を取りたい」ときっぱり。穏やかな表情だったが、珍しく勝利を意識させる発言を口にした。

 この日の会見で福島はフビエワと隣同士の席に座ったが、ほとんど目を合わせなかった。相手から「7月のアジア選手権(神戸)は私にとって重要な意味がある。今、アジア女王の称号を持っていないから」と女王奪取をにおわせる挑発的な発言が飛び出しても動揺するところは全くない。「一緒に頑張りたいです」と余裕でかわした。

 今季初戦の織田記念国際女子100メートル決勝を左足のふくらはぎのけいれんで棄権したものの、3日の静岡国際女子200メートルでは、向かい風の中、23秒13で8月の世界選手権のB標準記録を破るなど高い修正能力を見せた。女子400メートルリレーでは3走を任された。「条件がそろわないのにBが切れたのでもう少し頑張れるかな」とアジア女王のまま世界に挑むつもりだ。【松末守司】