陸上女子長距離界のエース福士加代子(29=ワコール)が、今日10日開幕の日本選手権(埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)を「左足腫瘍後の回復遅れ」で欠場することになった。日本陸連が9日に発表した。福士は5000メートルと1万メートルに登録したが、5月上旬に左足甲など3カ所にできたイボの除去手術を受けたところ、思うように回復せず、出場を見送った。

 今大会は8月の世界選手権(韓国・大邱)の代表選考を兼ねており、日本陸連女子長距離部長のワコール永山監督は「間に合うと思っていただけに残念。選考レース欠場は、イコール世界選手権断念と考えている」と説明。5大会連続出場がかかる世界選手権は、絶望的な状況となった。

 福士は1万メートルで世界選手権の参加A標準記録を突破しており、5月1日の米カージナル招待では30分57秒90の自身2番目となる好記録もマーク。しかし今春の国内選考レースは1度も参加しておらず、最終判断は日本陸連の理事会にあるとはいえ、福士の世界切符はほぼ消滅したようだ。