男子マラソン五輪代表の藤原新(30=ミキハウス)が、Qちゃんから「金メダル作戦」を授かった。20日は岐阜で高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソンに出場。1時間3分5秒で日本人最高の6位になり、00年シドニー五輪金メダリストの高橋尚子さん(40)に「すご~い」「できるよ」を連発された。「あの人にすごいと言ってもらうと、リアルに頑張れる。やれる気がします」。妻子の前で「ホステス尚子」にハグまでされ、その気になっていた。

 目指すのは変幻自在なカメレオン走りだ。高橋さんは「五輪は何があるか分からない。走りのパターンを決めず、実戦を経験をしながらいろんな引き出しをつくるべき」と力説した。自身もシドニー五輪2カ月前の札幌国際ハーフで「課題が見つかった」と言う。「暑くても風があっても自分のレースをできるのが強みになる」と高橋さん。藤原もこの日は1度も給水せずに完走。さまざまな状況を想定しながらの走りに「方向性は間違っていない。より強い体をつくりたい」と力を込めた。【近間康隆】