「修行僧」と「真っすぐな人」-。8月の陸上世界選手権モスクワ大会男女マラソン代表の川内優輝(26=埼玉県庁)と野口みずき(34=シスメックス)が11日、互いを称賛し合った。2人は今日12日の仙台国際ハーフマラソンを前に、仙台市内で会見に臨んだ。

 2人は、意外にも初対面だった。まずは川内の野口評。「男子では瀬古さんが修行僧といわれましたが、まさに野口さんは修行僧のイメージ」として続けた。

 川内

 小柄な体で、どこから力が出るんだろう。逆境に負けず頑張る姿勢が、多くの国民に夢や希望を与えていると思う。

 04年アテネ五輪女王の貫禄で野口は、弟を思いやるような視線を川内に注いだ。

 野口

 角を直角に曲がるんだなと(笑い)。真っすぐなイメージで、真面目そうな方だなと思いました。

 5本のハーフマラソンでスピード強化月間を乗り切る川内は、勝負強くなった自分を実感。世界陸上では「23回のマラソンの経験を生かす」と言えば、野口も「世界大会で優勝して伝説を作りたい。明日は1時間8分台が出ればアフリカ勢に見劣りしない走りができる」。杜(もり)の都で、完全復活へのステップを踏む。【渡辺佳彦】