<トライアスロン:W杯石垣大会>◇22日◇沖縄・石垣市登野城漁港周辺(51・5キロ=スイム1・5キロ、バイク40キロ、ラン10キロ)

 ロンドン五輪出場を目指して、山本良介(32=トヨタ車体)が日本人男子トップの9位に入った。山本はランの途中でトップに立つ積極的なレースを展開。終盤遅れたものの、優勝したダビッド・ハス(28=フランス)に35秒遅れの1時間50分41秒でゴールし、残る五輪選考2レースに手ごたえをつかんだ。

 山本がトライアスロンの島、石垣を沸かせた。バイクを5人の先頭集団で終えると、ランでも奮闘。ランク上位選手に交じって1周目(3・3キロ)でトップに立った。連戦の疲れもあってか徐々に遅れてゴールは9位だったが「いいレースはできた。ロンドンへ向けて、手ごたえはつかめました」と力強く話した。

 五輪の国別出場枠は5月末時点のランキングで決まるが、現時点で男子は2が濃厚。7日のアジア選手権(館山)で細田が代表に決まり、残る1枠を山本らが争う。男子は世界シリーズのサンディエゴ(5月12、13日)マドリード(同26、27日)の両大会で8位以内が条件。「ピークはサンディエゴに合わせている。今日の走りができれば、いける」と、山本は北京に続く出場に自信をみせた。

 18歳でトライアスロンを始めて15年目。日本の男子を引っ張ってきたベテランは「今年の大会は厳しかった。五輪に向けてのポイントもあるし、選考がかかる選手もいる。必死さが伝わってきましたね」と、五輪イヤーの石垣島を振り返った。「サンディエゴで決めますよ」。30位に終わった北京五輪の悔しさを晴らすために、山本はロンドンを目指す。