<フィギュアスケート:世界選手権>◇13日◇カナダ・オンタリオ州ロンドン

 「三度目の正直」は裏切れない。日本男子のエース高橋大輔(26=関大大学院)が冒頭の4回転トーループでミスしながら、多要素をまとめて4位と踏ん張った。練習からジャンプの精度が上がらない中で、「結果としては、今の調子ではスタートが切れたと思う」と及第点を与えた。

 五輪の枠取りは3度目。05年大会は15位、09年大会はケガで滑ることさえかなわなかった。「だから今回は貢献したい」。羽生、無良と後輩が苦しむ中で、新しい黒の衣装で演じた「月光」で最低限の仕事をして、まずSPを終えた。

 2月の4大陸選手権はジャンプが振るわず7位と惨敗した。今大会に向けて米国で直前合宿を組み、体重を2、3キロ絞るなど追い込んできた。「息も切れなかったと思う」と成果はあった。次はフリー。五輪出場枠3の確保も微妙な状況だが、「何も考えずに、練習してきたことをぶつけたい」と不安はない。

 ◆五輪出場枠

 男子と女子は、日本のように今大会に3人が出場する場合、上位2人の順位合計が「13」以内なら最大の3枠、「28」以内なら2枠を獲得する。アイスダンスは出場枠24のうち19枠が今回決まる。ソチ五輪で新たに採用される団体は、来季のグランプリ・シリーズの結果も合わせ、出場枠10が割り振られる。