国内初開催のハイダイビングで日本人初出場の荒田恭兵(27)が22位発進した。
7階建て相当の高さ27メートルの台から前半2本のダイブ。合計102・00点となった。
日体大4年だった17年日本選手権でシンクロ高飛び込み優勝。卒業後に日本初のハイダイビング選手に転向し、福井の観光名所「東尋坊」を練習拠点とする。
27日に後半の2本を飛び、魅力を国内外に伝える。
◇ ◇ ◇
雷雨による約40分の中断を経て、ペイペイドームを横目に荒田が2本目のダイブを終えた。右拳を掲げると「今も27メートルはむちゃくちゃ怖い。でも『生きている』感じがする」とほほえんだ。
日体大4年時に飛び込みで日本一をつかみ、五輪を目指すか、引退かを迷った。新たな選択肢がハイダイビング。周囲に「危ない」と諭されたが「やったこともないのに言うのではなくて、やってみて語れる人間になりたい」と決めた。
海外で基礎を学んだ。国内には練習場所がなく「日本 断崖絶壁」と検索するところから始めた。
現在は生まれ故郷の富山から片道約2時間の東尋坊が拠点。魅力たっぷりの競技だが、19年には気絶も経験し「(時速)90キロで水に突入するので交通事故にあうようなもの。自分のところに来てくれたらいいけれど、未熟なままやると水難事故につながる」。第一人者として普及にも真剣に向き合う。
日本開催の意義は大きい。
「景色と、空中のひねりや回転を加えて水に入る絶技をかけ合わせた、非日常を体験できると思います」
見る者に醍醐味(だいごみ)を伝える。【松本航】
◆ハイダイビング 女子は高さ20メートル、男子は27メートルから飛び込む。ハワイの王たちが戦士たちへ勇気を示すため、自ら崖に飛び込んだのが起源とされる。世界選手権は13年に採用。選手は足から水に入り、水中で準備する4人のダイバーが安全を確認する。入水まで約3秒。水深は6メートルに設定。


