第23回夏季デフリンピック日本選手団の特別表彰式が30日、都内の日本障がい者スポーツ協会(JPSA)で行われた。

 7月にトルコ・サムスンで開催された大会に、日本からは106選手が11競技に参加。過去最多27個のメダル(金6、銀9、銅12)を獲得した。

 JPSAの特別表彰は初めてで、鳥原光憲会長(74)は「私たちが目指す共生社会の実現へ、そして20年東京パラリンピックへ機運を高める意味でも大きな役割を果たしてくれました」と、表彰状とともに副賞500万円を日本選手団の山根昭治団長(61)に贈呈した。

 山根団長は「大会がネットでライブ中継されるなど、デフリンピックへの認知度も高まってきた印象があります。それもメダルを目標に頑張ってきた選手たち、各競技団体、スタッフみなさんの支えがあったからです」と受賞の喜びを語った。副賞はメダリストへの報奨金(金10万円、銀7万円、銅5万円、金獲得競技団体10万円)に充てられるという。

 デフリンピックは聴覚障がい者による国際総合スポーツ競技大会で、4年に1度開催されている。夏季大会は1924年にフランスで、冬季大会は49年にオーストリアで始まった。【小堀泰男】

 ◆日本選手団・粟野達人総監督(60)の話 代表選手選考では、世界選手権4位以内、アジア選手権2位以内という厳しい条件を設定しました。パラリンピックよりも認知度が低いにもかかわらず、すごい努力をしている選手がたくさんいるということです。強い選手を育てることでこれからもアピールしていきたい。

 ◆日本選手団・早瀬久美主将(42、マウンテンバイク・クロスカントリーで銅メダル)の話 現地で取材を受けた内容がすぐにネットにアップされるなど、デフリンピックというものをメディアを通じて紹介していただいた。私が帰国したら職場に新聞記事のコピーが掲示してあったりもしました。2年後には冬季大会があるので、ろう者の国際大会をPRする機会をどんどんつくっていきたいと思います。