男子200メートルのサニブラウンは決勝では厳しい戦いが予想される。19秒19の世界記録を持つボルト(ジャマイカ)が不在で、優勝争いは混戦模様ながら、自己ベストの比較では19秒77のマクワラ(ボツワナ)を筆頭に他の7選手は全員が19秒台の記録を持つ。サニブラウンが今季出した20秒32は見劣りする。

 準決勝は組み合わせに恵まれた。2組2着のサニブラウンの20秒43は、決勝進出選手で最も遅く、全体で10番目。3組では6着に相当し、この組4着のリオデジャネイロ五輪3位のルメートル(フランス)は20秒30でも決勝に進めなかった。

 2003年に日本人初の決勝進出を果たし、銅メダルを獲得した末続慎吾は、大会前の日本選手権で20秒03の日本記録を樹立した。サニブラウンはまだ18歳。高い才能は誰もが認めても、14年前の再現を期待するのは現実的に酷だろう。まずは決勝の緊張感を味わうことで、将来の飛躍につなげたい。