男子10種競技の中村明彦は、得意種目の多い前半で流れに乗れなかった。出だしの100メートルは10秒66の自己最高に及ばない11秒06。その後の走り幅跳びや400メートルでも思うように記録を伸ばせず「うまくいってない。どうしても縮こまってしまう」と首を振った。

 5年前のロンドン五輪は400メートル障害で出場した。この時、満員の観衆の中で右代が競技する姿を見て、10種競技で勝負しようという思いが強くなった。こうした思い出の地での競技にも「全然楽しくない」とこぼす。

 前回北京大会は16位。「少しでも変わったところを見せたい」と巻き返しを期した。