バドミントン男子の桃田賢斗選手(21)にとって、田児賢一選手(26)は「中高生時代、憧れの存在だった」という。ともにNTT東日本に所属し、面倒見の良さでも評判だった日本の新旧エースが7日、違法カジノ店での賭博行為を認めた。トップ選手としての競技生活に大きな汚点を残した。
桃田選手が就職先を選ぶ際、2008年から全日本選手権で6連覇した田児選手が所属していたことが決め手の1つだった。5つ年上で、10年全英オープンで準優勝するなど海外の実績も十分。昨年、けがや精神的な問題で日本代表を離れたが、「勝ちたい意志が感じられる選手には経験を伝える」とライバルであるはずの桃田選手の練習相手を買って出たり、日本リーグの試合中にアドバイスをしたりしていた。
桃田選手は昨年の世界選手権で3位になり、スーパーシリーズ・ファイナルを制するなど日本の新たなエースに成長した。意図的にメディアの注目を集めるような言動に努め、「バドミントンでお金を稼げることを、後に続く選手に示したい」とアクセサリーや髪形にも気を配っていた。3月にはプロ野球巨人の開幕戦で始球式を行った。CMの出演予定もあったという。
福島県の富岡一中と富岡高で一貫指導を受けた時代には、全国から集まった有力選手と共同生活し、恩師の大堀均さんは「兄貴肌。休日は後輩を連れて遊びに出ていた」と証言する。ほかの実業団チームの選手からも「神のような存在」と尊敬されていたが、活躍を期待されたリオデジャネイロ五輪を前に、周囲を裏切ることになった。



